高エネ研メカ・ワークショップ


第13回高エネ研メカ・ワークショップ

加速器装置開発に関連する機械工学を中心としたワークショップを開催します. KEK内外の講師による8件の口頭発表とポスターセッションを行います. 設計・解析,加工,計測等の機械工学の視点からの活発な議論を期待します. また,機械工学センターの教職員が取組んでいるプロジェクトも紹介します. 関係する幅広い分野の研究者・技術者にご参集いただき, 交流と最新技術情報の交換の場を提供したいと考えております. 皆様の参加をお待ちしております.

日時:平成24年4月6日(金) 午前9:30〜午後5:00
会場:高エネルギー加速器研究機構 3号館1階 セミナーホール(地図)

特別講演
上野 健治 氏 (KEK 機械工学センター)
題目 「超」 に挑戦する技術開発


【参加費】無料

【参加申込方法】
氏名/勤務先/住所/電話/E-mailを明記の上,下記担当者にEmailにて,お申込みください. 尚,KEK所属の方は事前申し込みは不要です.当日,会場にお越しください.

〒305-0801茨城県つくば市大穂1-1
高エネルギー加速器研究機構 機械工学センター事務室(担当:須藤)
電話:029-864-5767  FAX:029-864-5590
E-mail:tomiko.sudo@kek.jp

【プログラムと講演要旨】

9:30 開会の挨拶 KEK・機械工学センター 山中 将

9:40 機械工学センターの活動報告
KEK・機械工学センター 山中 将
機械工学センターの業務内容と,2011年度に教職員が取組んだプロジェクト支援,基盤研究の概要について紹介する.

10:05 結晶格子コンパレーターのための回転機構の設計と製造
KEK・機械工学センター 高富 俊和
本件はシリコン結晶格子面間隔の一様性を評価するために開発した高分解能結晶格子ゴニオメーターの製作についての報告である.本装置は昨年キログラム原器の基準見直しとなった産総研のプロジェクトのX線結晶密度法の研究の装置のひとつとして採用された.結晶格子間隔を計測するためには1ミリ秒の回転分解能と位置決めの再現性を必要とする.従来のゴニオメーターではその精度を達成することができないため,新たに開発することとした.本報では開発した回転機構とその結果について報告する.

10:45 ERL主加速部クライオモジュールの開発
KEK 梅森 健成 氏
Compact ERL(cERL)計画に向けて,ERL主加速部クライオモジュールの開発を進めている.9セル超伝導空洞は縦測定で十分な性能が確認され,現在Heジャケットの溶接を待っている.入力カップラーも組立が終わり,近々大電力試験が行われる.HOM減衰器や周波数チューナーの製作・試験も進められている.平成24年度には,これらをクライオモジュールに組み込んで,冷却試験,大電力試験が行われる.

11:10 電子ビーム溶接の概要と加工事例の紹介
東成エレクトロビーム(株) 進藤 稔 氏
当社は国内最大規模のジョブショップとして34年にわたり電子ビーム溶接加工・レーザ加工の受託業務を請け負っている.電子ビームを用いた溶接は0.1mmから300mm以上といった広範囲の溶込み深さが得られること,それぞれの材料・製品に応じた任意の溶込み形状が得られる溶接条件選択範囲の広さなどが特長として挙げられる.また,溶接品質の高さにおいては未だ他の追随を許さず,航空宇宙部品・自動車関連部品・半導体装置関連部品・電子部品など,その適用分野は多岐にわたっている.本講演では登場から50年以上が経過した現在でも大きな魅力を持つ加工法のひとつである電子ビーム溶接について,その原理・特徴や当社における加工事例の一部を紹介する.

11:35 多点法を用いた加速器の高精度アライメント方法の検討
KEK・機械工学センター 久米 達哉
高エネルギー物理実験や放射光源に用いられる大型の粒子加速器を運転するには,それらを構成する機器の高精度なアライメントが必要となる.加速器の最終的なアライメントは,加速器を運転することで得られる粒子ビームを基準として行われるが,基準となる高品質なビームを得るには,加速器を構成する機器間の相対位置をある程度の精度で合わせ込む必要がある.この作業を機械的アライメントと呼ぶ.我々は,ILC計画などの将来計画において計画される10 kmを超えるような規模の大型の粒子加速器に望まれる,既存技術では達成困難な高精度なアライメントを実現するため,加速器の機械的アライメントを精密形状測定と考え,超精密形状測定分野において用いられる精度向上手法を取り入れた検討を行っている.ここでは,多点法を用いたこれまでの検討をまとめ,その適用可能性について述べる.

12:00 昼食

12:00〜13:30 見学ツアー(機械工学センター,空洞製造設備)(希望者のみ)

13:00〜14:00 ポスターセッション:発表者がポスター前にて説明します.

14:10 【特別講演】「超」に挑戦する技術開発
KEK・機械工学センター 上野 健治
機械工学センターにおいて超精密,超伝導,及び超高速回転というキーワードで種々の技術開発に取り組むことができた.Xバンド加速管のディスク加工,ILC用Lバンド空洞,及び中性子ビームライン用T0チョッパ,Fermiチョッパ等であります.併せて,関連する設備建設も担当することができ,多くの最新技術接することができた.これらはまだ道半ばという状態ではありますが,モノづくりという観点から経験を基に現状と展望について報告致します.

14:50 ハイレシプロ研削に関する研究
岩手大学 吉原信人 氏
現在,研削加工の高能率・高精度化が求められている.これらの要求に応えるためにハイレシプロ研削が提案された.ハイレシプロ研削とはワークテーブルあるいは砥石ヘッドを高速反転運動させる研削法である.このハイレシプロ研削は特殊な条件下での研削であるため,研削特性を明らかにする必要がある.そこで本報では,ハイレシプロ研削が研削面粗さおよび研削抵抗に与える影響について理論的に解析する.

15:15 ラインレーザを用いた超伝導加速空洞の非接高速触形状計測法の開発
KEK・機械工学センター 江並 和宏
超伝導加速空洞は,プレス成形された部品を溶接することで製造されている.開発や工業生産手段の確立及び品質管理のためには,各工程において三次元形状を計測し,プレス成形誤差や溶接による変形量等を各工程において測定する必要がある.現在測定に使用している三次元測定機(CMM)では,タッチプローブで内面に傷がつく・場所と専門の人間が必要・測定に時間がかかるという問題がある.そこで,ラインレーザを使用した非接触高速形状計測手法を提案し,装置開発及び実験をおこなった.

15:55 SuperKEKB用のRF電子銃の開発及び近年の機械工学への期待
KEK 吉田 光宏 氏
近年の機械工学への期待として,3次元加工・造形,特殊材料加工,接合技術などが挙げられます.例えば,加速空洞は従来軸対称構造でしたが,3次元構造の加速空洞を使用すると軸対称では不可能だった様々な優位な特性を持たせる事が可能です.またカソード物質やグリッド材質等の特殊素材の加工は難しく,様々な製造方法の検討が必要です.さらに製造工程を左右する接合技術の選択も重要です.SuperKEKB 向けのRF電子銃やその他の製造工程を紹介しつつ,バランスの良い製造方法についてお話ししたいと思います.

16:20 タンパク質結晶構造解析を支援するロボットの開発
KEK 平木 雅彦 氏
タンパク質の立体構造を原子レベルで解明するために,放射光X線を用いた結晶構造解析が行われている.KEK-PFでは製薬企業による大規模な全自動実験,遠隔の大学等からのリモート実験が行われており,ロボットを用いた自動化技術は欠くことができないものとなっている.本発表では,開発したロボットを含む実験設備の紹介の他,大学共同利用機関法人としてユーザー実験を安定に支援する方策についても報告する.

16:45 閉会の挨拶 KEK・機械工学センター 山中 将

16:50 閉会

【地図・アクセス】

高エネルギー加速器研究機構の印刷用詳細地図は
こちらです。
高エネルギー加速器研究機構までの交通手段は こちらです。

過去のメカワークショップ

        第1回メカワークショップ (2000)

        第2回メカワークショップ (2001)

        第3回メカワークショップ (2002)

        第4回メカワークショップ (2003)

        第5回メカワークショップ (2004)

        第6回メカワークショップ (2005)

        第7回メカワークショップ (2006)

        第8回メカワークショップ (2007)

        第9回メカワークショップ (2008)

        小島・平林記念 機械工学・超伝導低温シンポジウム 第10回高エネ研メカ・ワークショプ (2009)

        第11回高エネ研メカ・ワークショップ 第2回先端加速器・機械工学・超伝導低温技術研究会(2010)

        第12回高エネ研メカ・ワークショップ 第3回先端加速器・基盤技術研究会(2011)