高エネ研メカ・ワークショップ

第16回高エネ研メカ・ワークショップ(終了しました)

       
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加速器装置開発に関連する機械工学を中心としたワークショップを開催します.KEK内外の講師による9件の口頭発表とポスターセッションを行います.設計・解析,加工,計測等の機械工学の視点からの活発な議論を期待します.また,機械工学センターの教職員が取組んでいるプロジェクトも紹介します.関係する幅広い分野の研究者・技術者にご参集いただき,交流と最新技術情報の交換の場を提供したいと考えております.皆様の参加をお待ちしております.


日時:平成27年4月10日(金) 午前9:30~午後4:30
会場:高エネルギー加速器研究機構 3号館1階 セミナーホール(地図)

オーガナイズド・セッション 「振動の制御」
基調講演
松永 裕樹 氏 (竹中工務店)
題目 ナノビーム衝突を目指した相対位置計測および制御技術


【参加費】

無料

【参加申込方法】
氏名/勤務先/住所/電話/E-mailを明記の上,下記担当者にEmailにて,お申込みください.尚,KEK所属の方は事前申し込みは不要です.当日,会場にお越しください.

〒305-0801茨城県つくば市大穂1-1
高エネルギー加速器研究機構 機械工学センター事務室(担当:須藤)
電話:029-864-5767  FAX:029-864-5590
E-mail:mec_info@ml.post.kek.jp

【プログラムと講演要旨】

9:30 開会の挨拶 KEK・機械工学センター 山中 将

9:35 機械工学センターの活動報告
KEK・機械工学センター 山中 将
機械工学センターの業務内容と2014年度に教職員が取組んだ,支援業務,研究開発の概要について紹介する.

9:55 LHCアップグレード用マグネット部品の試作について
KEK・機械工学センター 川又 弘史
超伝導マグネットのヨークは積層鋼板により構成される.これまではヨークの形状を決めるための試作に,ワイヤー放電加工機を用いている.加工時間の短縮と加工コストを下げるために,レーザー加工機の使用を試みた.その結果,試作部品として使用可能である事が分かったので報告する.

10:35 ジャイロを用いた大型対象物の高精度形状評価法の検討-回転機構を用いたジャイロ角速度オフセットの除去
KEK・機械工学センター 久米 達哉
角度検出による形状評価は,高精度な形状評価に古来用いられ,形状基準を用意することの難しい大型対象物の形状評価にも有効と考えられる.本研究では,より広範な用途に適用可能な,ジャイロを用いた高精度形状評価の実現を目指す.ジャイロでは,角度信号の時間変化が最大の誤差要因になると考えられる.ここでは,その原因となるジャイロ角速度オフセットの,回転機構を用いた連続反転測定による除去法について述べる.

11:00 長波長X線ビームラインPF/BL-1A用試料交換システムPAM-HCの開発
KEK・機械工学センター 平木 雅彦
高エネ機構PFの5本の蛋白質結晶構造解析ビームラインのうち,BL-1Aでは通常良く用いられる波長1ÅのX線に加えて3Åの長波長X線を用いた実験が行われている.長波長X線は空気中の透過率が低いため,試料周辺の装置をヘリウムチャンバー内に設置しており,そのため他のビームラインで使用している試料交換システムPAMを使用することができなくなった.本発表では,ヘリウムチャンバーに対応した試料交換システムについて述べる.

11:25 ニオブの切削機構
岡山理科大学 金枝 敏明 氏
ニオブは,一般的に高張力鋼等の高級鋼の微量添加元素として従来使用されて来たが,近年その極低温での超伝導特性に着目され,加速空洞材料として使用されている.しかし,一般になじみが少ない材料ゆえに詳細で的確な切削加工特性を明らかにした研究は少なく,加工現場ではその加工条件で頭を悩ませているのが現状である.そこで,ニオブの基本的な切削特性を調査したところ,非常に特徴的な切削現象等を見出したので,ここに報告する.

11:50 昼食

12:30~13:30 ポスターセッション:発表者がポスター前にて説明します.

13:35~ オーガナイズド・セッション 「振動の制御」

13:35 【基調講演】ナノビーム衝突を目指した相対位置計測および制御技術
竹中工務店 松永 裕樹 氏
SuperKEKBやILC計画では,ビーム衝突点においてビームオフセット(位置ずれ)をナノメートル(nm)オーダーで計測・制御する技術が不可欠である.相対位置制御は,離れた2点間を対象として短期的な振動成分と長期的な変動の両方をnmオーダーで検出し,位置制御を行わなければならないため,技術的に課題が多い.本発表では,既往の計測・制御技術を含め,レーザー干渉計を用いた相対位置の検出,ピエゾステージによるnmオーダーの相対位置制御に関する基礎検討を行った結果について報告する.

14:25 大型低温重力波望遠鏡KAGRAにおける防振技術
国立天文台 高橋 竜太郎 氏
干渉計型重力波検出器を構成するミラーは地面振動から十分防振されている必要があります.KAGRA用防振装置には観測帯域である100Hzで10^9以上の防振比が要求されます.さらにミラーのアクチュエタ雑音や低周波でミラーに大きな信号を返すことにより観測帯域での雑音が増える非線形な雑音を避けるために,ミラーのRMS変位を0.1μm以下に抑える必要があります.重力波検出器用には多くの防振機構が提案されてきましたが,KAGRAでは倒立振り子とGeometric Anti-Spring (GAS)を用いた機構が採用されています.

14:50 測定環境の創造
ヘルツ 安田 悦郎 氏
研究者や技術者は「振動・音響・電磁波・温度・湿度・空気の流れ・埃」等の環境のもと研究活動や生産活動を行っている.特に「振動」は個人の趣味の領域から科学技術の進歩及び生産活動まで広く深くかかわっている.ここでは,「振動」が多くの障害の要因や原因であることを念頭に特異な発生源と現場における対策について報告する.また,原子間力顕微鏡AFMなど走査型プローブ顕微鏡SPMを対象にした開発中のパッシブ型防振システムの中間成果について,固有振動数(f0)は垂直方向=約0.3Hz,水平方向=約0.25Hzの防振性能を達成していることを簡単に紹介する.

15:30 振動ジャイロ発電機の正帰還制御
東京大学 荒井 洸 氏
環境振動を用いる発電機として,発電出力をロータ回転に正帰還し,ジャイロ効果により振動体の見かけの質量を増大させる高効率な発電機を解説する.ロータの運動方程式,自転による風損の式,発電出力のフィードバック方程式を解き,正弦波振動下のロータの自転と発電量の時間変化を解析した.その結果,低速自転域では発電量が風損を上回り自転と発電量がともに増大するが,高速域では風損が急激増大し,発電量が一定値に収束することが分かった.

15:55 白色干渉を用いたCompact ERL主加速器クライオモジュール内超伝導空洞の長期精密位置測定装置の開発
KEK 阪井 寛志 氏
エネルギー回収型ライナック(ERL)やCW型XFELなどの次世代型加速器では超伝導空洞がビーム性能を決めるが,ビームライン中の空洞はHe液体温度に保つため,断熱槽に覆われ,空洞の設置精度が外部から正確に測定できない.そのため,極低温への冷却時の空洞変形を極低温下で常時測定することが重要な課題である.本講演では,極低温(2K)下での空洞変位を白色干渉の原理に基づき新たに非接触に±5μm以下の精度で常時測定する装置の原理と開発経緯を述べると共に,Compact ERL加速器に設置した実機測定装置での超伝導空洞の冷却中およびエネルギー回収ビーム運転中の長期変位測定の様子について述べる.

16:20 閉会の挨拶 KEK・機械工学センター 山中 将

16:25 閉会

16:30~17:30 見学ツアー超伝導低温工学センター(超伝導磁石の試作),機械工学センター) 希望者のみ【定員25名】

【地図・アクセス】

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過去のメカワークショップ

第1回メカワークショップ(2000)

第2回メカワークショップ(2001)

第3回メカワークショップ(2002)

第4回メカワークショップ(2003)

第5回メカワークショップ(2004)

第6回メカワークショップ(2005)

第7回メカワークショップ(2006)

第8回メカワークショップ(2007)

第9回メカワークショップ(2008)
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小島・平林記念 機械工学・超伝導低温シンポジウム 第10回高エネ研メカ・ワークショップ(2009)
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第11回高エネ研メカ・ワークショップ第2回先端加速器・機械工学・超伝導低温技術研究会(2010)
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第12回高エネ研メカ・ワークショップ第3回先端加速器・基盤技術研究会(2011)
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第13回メカワークショップ(2012)
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第14回メカワークショップ(2013)
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第15回メカワークショップ(2014)
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